浜松注染について
【注染とは】
日本独自の技法で、職人が手作業で染料を注いで染めることから「注染」と呼ばれます。手仕事ならではのやわらかく優しい風合いが特徴です。
浜松注染は大阪・東京と並ぶゆかたの産地である浜松を支える技術として発展しました。染めた生地を干す際に大切な日照時間と風が浜松の気候とよく合うと言われています。
【注染の特徴】
・色が滲み出したような独特の風合いがあります。また、注染によって生み出される模様は、手作業であるため、一点一点異なる味わいがあります。
・糸の1本1本を染めるため、生地に裏表がありません。
・通気性が良く、やわらかい風合いに仕上がります。
【注染の工程】
①糊置き
染色の際、色をつけたくない箇所に、糊(のり)を塗って染料が染み込まないようにします。1枚の長い布を何度も折り返し、均一に糊を置きます。まさに熟練の職人がなせる技です。
②染色
糊付けをした生地にヤカンを使って染料を注ぎ入れます。2色を同時に注ぎ入れることで生み出されるぼかしは注染ならではです。染料の配合、注ぐ量、タイミング等、いくつもの要素が絡み合った上で成り立っています。
③水洗
たっぷりの水で染めた生地を洗います。
防染糊や余分な染料を落とします。
④乾燥
洗浄した生地を吊るして、自然の力で乾かします。
浜松の日照時間と強い風がよく合うと言われています。